ロゴを作成するときに知っておきたい解像度

ロゴを作成して活用していきたいというときには最低限のデジタル画像処理に関する基礎知識を持っておくのが大切です。その一つとしてよく注目されているものに解像度があります。解像度とは何かを正しく理解できているでしょうか。

どのくらいの解像度が必要なのかがわからないとロゴ作成は難しいので、基本的なところから学んでおきましょう。

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そもそも解像度とは何か

パソコンやスマートフォン、デジタルテレビやデジタルカメラなどの普及によって解像度という言葉がだんだんと知られるようになってきました。解像度が高い方が良いという漠然とした認識を持っている人も多いでしょう。

パソコンやテレビに表示される映像をより鮮明にしたい、デジタルカメラやスマートフォンで撮影した写真を美しくしたいというときには確かに解像度が高い方が良いと考えるのが基本です。ただ、解像度とは一体何なのかがわからないまま、ただ高ければ良いという認識をしている人も少なくありません。

ロゴ作成をするときにはそもそも解像度とは何なのかを正しく理解しておくことが重要になります。解像度とはどれだけ細かい情報によって画像を記述できているかの単位です。dpiという単位がよく用いられていますが、これはdots per inchの略になっています。

1インチあたりどのくらいのドット数で画像を記述しているかを示している値で、720dpiなら1インチの距離に720個のドットがあります。72dpiなら72個しかドットがないことになり、それだけ情報量が少ないことを意味します。

基本的にはドット数が多いほど微妙な色の違いを表現したり、滑らかな色の変化を示したり、鮮明な姿を表示したりすることが可能です。そのため、解像度が高いほどディスプレイに表示される映像がきれいになり、撮影した写真も鮮明になるのです。

解像度の高さが何を左右するのか

解像度の高さが1インチあたりにどれだけのドット数があって画像を鮮明にできるかどうかを左右する要素だというのは理解できたでしょう。ただ、これを理解しているだけではまだロゴ作成をうまく進められるようになるとは限りません。

解像度が高いと距離あたりの情報量が多くなるので、引き伸ばしたときにもまだ美麗な画像になるのが一般的です。例えば、720dpiの解像度で作られた画像を縦横それぞれ10倍に引き伸ばしても72dpiの解像度があります。

そのレベルの画像として表示できるので、見るに堪えないということはない場合がほとんどです。しかし、72dpiの画像を10倍に引き伸ばしてしまうと7.2dpiで、もはや何かわからないような状況になることすらあります。

このように解像度が高いほど大きく引き伸ばして印刷できるメリットがあり、ディスプレイ上では拡大表示をしてもきれいな画像として見ることができるのが魅力です。それなら解像度が高いほど良いと安直に考えてしまうと失敗するリスクもあるので気を付けましょう。

単位距離あたりの情報量が多いということは、画像データとしてのファイルサイズは解像度が高いほど大きくなります。例えば、解像度を10倍にするとファイルサイズが何倍になるかを考えてみましょう。仮に縦横1インチで100dpiの画像があったとすると、この画像を構成しているドットの数は10000個です。

これが1000dpiになった場合には1000000個になるので、100倍のドット数になります。つまり、解像度を10倍にするとファイルサイズは100倍にもなってしまい、元のデータがたとえ500KBだったとしても解像度を10倍にしたことで50MBになるのです。

ロゴをウェブサイトに載せようという場合にはこのような大きな画像が使われているとユーザーのストレスになり、離脱してしまう人が増えることは否めません。サイズへの影響は十分に気を付けなければならない点です。

ロゴはどのくらいの解像度で作成するのが普通か

それではロゴはどのくらいの解像度で作成したら良いのかというのが悩みになるでしょう。この解像度がベストというのは目的が定まらないと決まりません。ウェブサイトに表示するだけなら72dpiくらいでも大丈夫なこともありますが、パンフレットに印刷するようなときには300dpiくらいないと見栄えが悪いこともあります。

A0のポスターに印刷するというようなときにはもっと解像度が高くないと問題が生じるのは明らかでしょう。一般的には400dpiくらいで作成している場合が多いですが、目的に応じてどのくらいの解像度で作成することが必要かを試算して決めるのが無難です。

後から解像度を上げるのは難しいので、最初にまずは目的を決めるようにしましょう。

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目的が違うなら複数のロゴを作るべきか

ロゴを作成するときには目的があるのが普通ですが、用途が複数あることも稀ではありません。ウェブサイトに載せるためのロゴと、パンフレットに印刷するロゴと、ポスターに大きくするロゴが必要だということもあるでしょう。

このようなときには複数のロゴを作るべきなのかと悩むかもしれませんが、基本的にはデザイン自体は作り直す必要がありません。この場合なら最も大きく印刷する必要があるポスターへの印刷を想定した解像度でロゴを作成し、ソフトウェアを使って解像度を落としてウェブサイト用のロゴを作れば良いでしょう。

元のデータは一つにしておき、目的に応じてサイズダウンのために別のファイルを作るというのが合理的な方法です。

印刷を業者に依頼する場合の注意点

印刷業者にロゴを印刷してもらう予定にしているときには注意しなければならない点があります。業者に印刷を依頼するときにはこのくらいの解像度にして欲しいという要求をされることがあるのです。300dpi以下の場合には品質が悪くなるので受け付けないといったスタンスの業者もあるので注意が必要です。

解像度が低くても印刷してくれる業者もあるので心配はありませんが、この業者に依頼したいというのが決まっている場合には、事前に対応している解像度がいくつからいくつまでかを聞いておきましょう。その範囲に収まるようにロゴを作成したり、完成したロゴの解像度を下げたりすれば対応してもらえるようになります。

解像度を理解して適切なロゴを作成しよう

ロゴを作成するときにはどのくらいの大きさで表示あるいは印刷するかによって適切な解像度を選ぶのが肝心です。同じロゴを異なる目的で使用する場合には、それぞれに合わせた解像度のデータを用意するに越したことはありません。

より大きな効果を生み出すことができるようにするために、ロゴの解像度にはこだわるようにしましょう。

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